絶縁抵抗計JIS規格(JIS C 1302:2018)の改正点|お客様サポート|共立電気計器株式会社

文字サイズ

絶縁抵抗計JIS規格(JIS C 1302:2018)の改正点

2018年に絶縁抵抗計JIS規格(JIS C 1302:2014)は、JIS C 1302:2018に改正されました。
この改正では、PV絶縁抵抗計が種別として追加され、また、国際整合性の向上が図られました。
主な改正点は、次のとおりです。

  1. 国際整合性を向上するため、対応国際規格にない旧規格の外部磁界の影響、測定スイッチ、及びテストリードの要求事項を削除しました。
  2. 旧規格では、用語として“固有誤差”を使用していたが、今回の改正では、“不確かさ”の導入を踏まえて“許容差” に変更しました。また、今回の改正で近年増加してきている太陽電池アレイの絶縁測定を含めるため、太陽電池アレイを用語として定義しました。
  3. 旧規格で“交流分の影響”としていた項目は、対応国際規格の要求事項に整合させ、“出力電圧”に項目名を変更しました。
  4. PV絶縁抵抗計を種別として追加したため、固有の要求事項として直流電圧重畳時の影響を規定し、種別の識別機能を要求として追加しました。
  5. PV絶縁抵抗計の定格測定電圧の指定は、太陽電池アレイの定格電圧が600Vを超える場合も想定されるため、各製造業者の操作説明書の記述を参考にすることとしました。
  6. PV絶縁抵抗計においては、安全を確保するために制限抵抗を搭載しており、要求事項の1mAに整合させることができません。そのため、定格電流を製造業者が個別に定めることを要求事項としました。
  7. “過負荷保護”としていた項目名が分かりにくいため、“過電圧保護”に変更しました。
  8. 旧規格では、単位又は量の記号をMΩ及び∞と定めていたが、対応国際規格に整合させて削除しました。また、製品に対する表示では、今回追加したPV絶縁抵抗計において、一般的な絶縁抵抗計で測定する対象の電路、機器において使用できないこともあり、絶縁抵抗計の種別(使用区分)として、名称に“PV絶縁抵抗計”を 追加しました。